双極性障害ママの出産と授乳|薬はやめた?続けた?3児の経験談

双極性障害
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「精神疾患があっても妊娠・出産できるの?」「薬を飲んでるけど授乳はどうなるの?」

私も同じように悩みながら3人の子どもを出産し、育ててきました。双極性障害を持つ中での妊娠・出産・育児は情報が少なく、不安の連続でした。

この記事では、私が実際に薬とどう向き合いながら出産や授乳をしてきたのかをまとめています。

同じように悩む誰かのヒントになりますように。


妊娠がわかったとき、薬はどうしてた?

私は双極性障害があり、躁状態になると「もう大丈夫」と思って、自己判断で薬をやめてしまうクセがあります。

妊娠も、ちょうど薬を飲んでいなかった時期を狙って計画的にしました。ただ、主治医には妊娠後の“事後報告”になってしまい、当時は少し驚かれました。

結果的に、妊娠がわかった時点で薬は飲んでいなかったので、赤ちゃんへの影響はないと言われてホッとしました。でも、今思えば事前に医師に相談してからするのが安全で確実なのでそうすべきだったと思います。


妊娠中のメンタルと薬の選択

妊娠中は、いつもに比べると気分の波が落ち着いていたと思います。とはいえ、まったく不安定じゃなかったわけじゃなくて、理由もなく泣いてしまう日もありました。

でも、そんなときは夫や家族が支えてくれて、「薬がなくてもなんとかやっていけた」っていう感じでした。妊娠しているという安心感や、「赤ちゃんを守りたい」という気持ちが自分を支えていた部分も大きかったです。

主治医からは「妊娠中でも飲める薬もあるよ」と言われたけれど、私は少しでも赤ちゃんに影響があるかもしれないことが怖くて、飲まずに過ごすことを選びました。

薬を飲まないという選択が“正しい”わけじゃないし、人それぞれだと思います。でも私の場合は、周りの支えがあったからこそ、薬なしで出産まで過ごすことができたのだと思っています。


双極性障害があると、出産場所が限られる現実

妊娠がわかって産院を探し始めたとき、私は双極性障害があるという理由で断られることが多くありました。

私の県ではそうしたルールはなかったものの、2人目を別の県で出産した際に、「うちの県では精神疾患がある妊婦さんは個人産院での出産は難しい」という話を聞き、地域によって対応が大きく違うことを実感しました。

実際、私は1人目と3人目は大きめの個人産院で出産し、2人目は大学病院で出産しました。どちらも医療体制は整っていましたが、精神疾患があることで産院の選択肢が狭まる現実は変わりません。


帝王切開での出産と、精神疾患への配慮

1人目の出産では、最初は自然分娩を予定していましたが、逆子だったため帝王切開の可能性が出てきました。

30週の頃に逆子が治り、自然分娩か帝王切開かを医師と相談しましたが、精神疾患のことを考え、安全を最優先にするために、まず半分眠った状態で赤ちゃんを取り出し、その後完全に寝かせる方法の帝王切開を選びました。

出産中は常に個室で、夫が付き添いできる環境が整っていて、とても安心できました。

また、1人目の時は夫が産院に泊まることも許され、精神的なサポートをしっかり受けられました。

こうした配慮があったことで、精神的にも落ち着いて出産に臨めたと思います。


出産後すぐ、薬を再開。授乳はどうした?

出産を終えて病室に戻ったその日から、私は精神科の薬を再開しました。

授乳はしないと決めていたので、赤ちゃんへの薬の影響を考える必要はなく、産後は毎回「母乳を止める薬」を飲んでいます。

最初はやっぱり、「授乳してあげられないんだ…」と少し落ち込む気持ちもありました。でも、そんなときに看護師さんが「今のミルクはすごいんだぞ!栄養だってしっかりしてるし、全然気にしなくていいよ」と言ってくれて、ものすごく安心したのを覚えています。

薬を飲まずに自分が壊れてしまうより、安定した気持ちで赤ちゃんと向き合えることの方が、私にとっては大切でした。

母乳かミルクかより、ママが笑顔でいること。それがいちばん大事だと、今は心から思っています。


双極性障害の私が、3人の子どもを育てて思うこと

振り返ってみると、妊娠・出産・授乳と、いろんな場面で迷ったり悩んだり、周りに頼ったりしながらここまできました。

「精神疾患があるのに子どもを産んでいいの?」「母親としてやっていけるの?」

そんな不安はいつもどこかにあったけれど、気がつけば、3人の子どもたちは元気に育ってくれていて、私はちゃんと“お母さん”として生きています。

できる範囲の中で、自分と子どもにとっていちばん安心できる選択を重ねてきました。

授乳をしない選択も、薬を再開するタイミングも、どれも私にとっては“必要な選択”だったと思っています。

そして私は今、「精神疾患のある親だから」と思われないように、なるべく子どもに我慢をさせないよう気をつけて過ごしています。

子どもたちが“普通の子”として過ごせるように、自分の心のケアと同じくらい、子どもたちの笑顔や安心も大切にしています。

精神疾患があっても、薬を飲んでいても、母になれるし、子どもをちゃんと愛することができる。

同じように悩む誰かに、少しでも届いたら嬉しいです。

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